戻る]     「メガドラ君の卓球練習、そして県体優勝」    
県体優勝しました! 投稿者:メガドラ 投稿日:2007年 6月12日(火)

先日行われた県体で個人、団体優勝しました。
自分達はいつも練習が2人だけしかいませんでした。
しかも去年の夏、「放課後30分しか練習出来ない」と学校側から宣告された時は、絶望しかありませんでした。何度先生に頼んでも「ダメ」の一点張りでした。

そして、僕はどうしたらいいかをひたすら考える日々の中で、仕事をしてお金を貯めて卓球台と、足元が土なのでホームセンターで床にする為の板を自宅の倉庫に購入しました。台の向こう側に、ダンボールで身長ほどのフェンスを作り、更にダンボールで筒を作り、それを伝って自動的にボールが足元に戻ってくるというシステムを自分で作りました。
それを使ってずっとしゃがみ込みサーブの練習の毎日。大江さんから頂いた福岡春菜選手の動画を研究して、オリジナルの要素ばかりになってしまいましたが、かなり良いサーブが出来ました。ある時は真夜中から朝まで、ある時は昼間中、暖房も冷房も無い倉庫で独りぼっちでずっとしゃがみ込みサーブを練習してきました。膝や腰を何度も痛めながら続けました。

自分は中学校の時、県上位の先輩や、昔西日本で活躍していた方からセンスが無いと言われ続けていて、生まれつき片目が全く見えないので距離感も他の人よりありません(自分は生まれた時からなので他人が感じているボールとの距離感がどんなものか分かりませんが)。
なので、リズムとタイミングを体で覚えるしかありませんでした。その為に回数を重ねてきました。何回もしゃがみ込みサーブを空振りして自暴自棄になった時もあって、昔の自分ならがむしゃらに何回も練習するだけで悪い癖を付けるだけでした。しかし去年からは何回もミスをする時は、原因が分かるまで球を絶対に打たず、考えて考えて練習しました。この「考えること」から逃げないことがとても大切なことだということを学びました。

そして原因が分かるとそこを注意して打って、またミスをすると「今のはココは良かったけど、多分アレがこうし過ぎたから今度はアレを意識して打ってみよう」という作業の繰り返しで練習してきました。そのおかげでサーブ練習以外もこのように考えて練習するようになり、いざ試合の時に、打ちミスをした時、一瞬でどこが悪かったのかが分かるようになり、2球連続同じミスというのが極端に減りました。自分の試合を見たことがある人は分かると思うのですが、ミスした後笑顔で「うんうん」と首を縦に振っているのですが、あれは一瞬で原因が分かるからです。

放課後の30分の練習では、試合で一番得点源になる技術を考え、その為の練習を厳選してきました(3球目攻撃、多球練習)。
そして、放課後一日30分だけでは対人練習が1週間に2時間30分なので、県中央部の高校の1日分の練習時間より少ないので自分で環境を作るほかありませんでした。
学校が夜間なのでクラブチームは基本的に行けませんが、田んぼだらけのド田舎でクラブは少ないですが、土曜日や長期休暇の時には、酒屋での力仕事を終えた後、行けるクラブには全て武者修行の為に参加させていただき、30分以上もかけて台風の中、自転車をこいで行く事もありました。

戦力的に団体でインターハイ出場は今年が最後だと思うので、団体を優勝に導けたことが主将として嬉しかったです。普段感情をあまり出さない後輩が、夜間高校4年間最後の大会でインターハイに行けて、自分達と一緒に肩を組んで飛び跳ねて喜んでいたのがとても嬉しかったです。その時の表情がとても印象に残っています。

「逆境を力にし、環境を自ら作る」「考えることから逃げない」
「自信は持つものではなく、日々の練習で付けていくもの」
ということです。
環境が厳しい方は僕以外にもたくさんいると思うので、みなさん一緒に頑張りましょう。

あと、僕もあまり普段休み時間に大きい声でしゃべる方ではないのですが、今大会は卓球人生でダントツ一番声が出ていました。準決勝では会場の端から端まで叫び声が響いていました。

最後に、今大会でただ1人だけ足にテーピング、背中や腰にシップだらけでした。

以上、身体中ケガでボロボロのチャンピオンでした。